じんせいの攻略本(になりうるかもしれない)

やり込み要素いっぱいの「じんせい」というゲーム。その楽しみ方を伝えるブログ。「きっとなにかのやくにたつから…」

【旧作100円】感動もののネズミ講でしょ?とか思っててすみませんでした【ペイ・フォワード】

ども!アリーです。

 

「名前は知ってるけど、実は見てない映画」って、みなさんありますよね??

 

 

今回はそんな映画のひとつ、ペイ・フォワード 可能の王国」について書いていきたいと思います。

 

 

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シックス・センスにも出てた、ハーレイ・ジョエル・オスメントくんが主演です。

 

 

 

感動≒罪悪感

 

ホラーやスリラー好きのわたしは、基本的には「ドラマ」のジャンルを手にしません。

 

 

「ダメな子ががんばって、苦難を乗り越える!」からの「わたしもがんばろう!」の流れ。鉄板すぎる…!

 

 

下手をすると、主人公のがんばってる姿を見せられることで、自分の中でうっすら気づいている「がんばってないこと」を責められているような気分になることさえ…!なんという危険なジャンルでしょう!

 

 

そう、わたしの大好きなオタキングこと岡田斗司夫さんは言いました。「人は罪悪感があるから感動する」と。

 

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※たくさんの情報が彼というフィルターを通ることで、独自の理論としてまとめられるのです

 

 

つまり、「あなたはがんばっていてすごい。わたしはあなたほどがんばっていなくてごめんなさい」という罪悪感を涙で洗い流してチャラにしようとしていると。うっ、身に覚えが、、、

 

 

 

それでも、色んな方面から「ペイ・フォワードは、やっぱり面白い」という話を聞くと、やっぱり観てみたくなってきます。

 

 

「これだけ時間が経ってもまだ話題に上がるということは、単純に感動するだけの話じゃないだろう」というわけで、十数年前の映画をレンタルするに至ったわけです。

 

 

「これから罪悪感に苛まれる」と知りながら、それでも自分の知らない世界を知りたくてレンタルする…

 

その瞬間から、もうすでに「がんばる」の第一歩を踏み出せてる気がします。良作の力、恐るべし。

 

 

 

善意をシステム化

 

まず最初に気になるのが、「ペイ・フォワード」って何なのか、ですよね。

 

 

社会科の授業で「世界を変える方法を考えて実践すること」という課題が出て、それで主人公のトレバーくんが思いついたのが、これ。

 

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ネズミ講の説明で見たことあるやつ

 

 

自分が3人に良いことをする

  ↓

その3人もそれぞれ3人に良いことをする

  ↓

その9人もそれぞれ3人に…

 

そうしたら、たーっくさんの人が「誰かのため」を思って行動するようになる!というシステムを考えました。

 

 

しかも、ここでいう「良いこと」は、ちょっとしたものじゃなく「自分の身を削るような献身で、相手の人生を変えるほどのこと」じゃないといけない、というハードルの高さ。ひぇえ…

 

 

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※はっ!ここにも自分の身(物理)を捧げている人が…

 

 

 

できることからやってみよう

 

トレバーくんは、早速このシステムの実践を始めます。考えて終わりじゃなく、すぐ行動に移す。見習いたいポイントです。

 

 

1人目に選ばれたのは、見ず知らずのホームレスのお兄さん(しかもヤク中)。貯金してたお小遣いも、ご飯もシャワーも、与えて与えて与えまくり、更生の手助けをするのです。

 

 

さて、ここでわたしの中に疑問が生まれます。

 

 

「あれ?一番近くにいて、助けが必要そうなお母さん(アル中)じゃなく、他人を助けるんだ?」と。

 

 

しかし、よくよく考えてみれば、当然な気もしてきます。

 

 

トレバーくんにとってお母さんは「すでに攻略を諦めた無理ゲー」なんですよね。

 

 

今まで自分が何を言っても、どうやっても「お酒をやめられないし、たまに嘘もつくお母さん」は変わらなかった。

 

 

だから、新しいゲームを始めるような気持ちで「ペイ・フォワード」を実践したんじゃないかと思うんです。

 

 

意識高い系トレバーくんと厭世的シモネット先生

 

しかし、トレバーくんの手助けも虚しく、1人目のお兄さんは再度薬物に手を染めてしまいます。

 

 

それを知ったトレバーくんは、「失敗だ!」と憤りながらも、すぐに2人目を助けるための行動を始めます。

 

 

1度の失敗であきらめない!とても大切なことですよね。

 

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※はい、ぜったい来ると思ったでしょ?

 

 

しかし、その後、2人目も3人目も失敗してしまい、打ちひしがれるトレバーくん。

 

 

課題を出した社会科のシモネット先生は「どんな方法があるか考え、実践することに意味がある。君は良くやったよ」と伝えますが、

 

 

「それじゃあ意味がない。ちゃんと次に続かないと」ときっぱり言い切るトレバーくん。

 

 

確かに「挑戦を始めること」自体に大きな意味があると思うんですが、「それを続けること」そして「結果を出すこと」も、決して諦めちゃいけないですよね。

 

 

シモネット先生の中にある「世界を変えることはできない」という前提は、トレバーくんのお母さんにも「できないって思ってることをやらせるの?」と指摘されてます。

 

 

この、「できないと思うのか」「できると信じるのか」の前提の違いが、トレバーくんとお母さんの関係にも大きく関係してきます。

 

 

 

ラブロマンスと親子関係

 

実は、手助けターゲットの2人目にシモネット先生を選んでいたトレバーくん。

 

なんの迷いもなく、先生とお母さんをくっつけようとします。

 

 

えっ?お母さんとくっつくことが、先生にとって「人生が変わるくらい良いこと」って思ったんだ!?とビックリしなくもないですが、この辺りのトレバーくんの奮闘っぷりがめちゃ愛らしいので、良しとしましょう。

 

 

上手く感情を表現できない先生と、感情を露わにしすぎるお母さん。確かに、デコボコすぎて逆にお似合いなパターンなんですが、それにしてもすれ違っててじれったい〜〜!!

 

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※見てください、この距離感

 

 

 

あるとき、トレバーくんに「お酒をやめてないこと」「嘘をつくこと」について言及されたお母さんは、感情に任せてトレバーくんを平手打ちしてしまいます。しばらく経って、謝るためにトレバーくんの部屋に行くと、もぬけの殻。

 

 

車もないし、行くあての見当もつかないお母さんは、先生に助けを求めます。

 

 

先生の機転のおかげで、トレバーくんは無事見つかりました。お母さんはまず打ったことを謝り、今までの自分を省みて、

 

 

その上でトレバーくんに「お母さんはできるよ」って信じて欲しいと伝えます。

 

 

 

「どうせできないでしょ」と言われて、なにくそ!と頑張れる人もいますが、

 

やっぱり「あなたならできるよ!」って信じてくれる人がいるって、とても心強いし、裏切りたくないから頑張っちゃいますよね〜。

 

そうやって頑張ってるうちに「わたし、ほんとにできちゃうんじゃない?」って思えてくる、という正のスパイラルに入れるんじゃなかろうか。

 

 

 

ライバルの登場!

 

お母さんとシモネット先生が良い感じにまとまりかけたそのとき、元旦那さん(アル中)が出てきてしまいます。ちょっと邪魔しないで〜!?

 

 

しかし、その旦那さんがまさかの超有名バンド「ボン・ジョヴィ」のボーカル「ジョン・ボン・ジョヴィ」!

 

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※出てきた瞬間「え、なんかイケメン出てきた」ってビックリした

 

 

トレバーのお母さんは、この元旦那に「もう一度一緒に住んで父親らしいことをするチャンス」を与えるんですね。

 

 

シモネット先生派のわたし(この映画見てる9割の人はこの派閥だと思います笑)としては気が気じゃありません。

 

 

そして、この一連のライバル騒動の中で、先生が厭世的になってしまった原因である、過去のトラウマが明らかになります。

 

先生のお父さんもアル中で、その度を越したDVと、それによって満足感を得る人間性に対して、とてつもない恐怖を感じていたというのです。

 

 

先生は、トレバーと自分を重ねてしまい、「父親といることが幸せとは限らない」と考えているのです。

 

 

そしてもちろん、元旦那は予想通りのダメ男でした。笑

 

 

 

お母さんがトレバーくんに「選択ミスしちゃった」とこぼすと、

 

すかさず「失敗することもあるよ」とはにかんで答えるトレバーくん。カッコよすぎか。

 

 

 

恩送りに見合う「良いこと」とは

 

そんなラブロマンスの影で、実はしっかり次に繋がっていた「恩送り」。

 

 

トレバーくんの作ったムーブメント、最後には本当に大きなものになっていきます。

 

 

その軌跡を明らかにしてくれるのが、映画の冒頭で出てくる、見ず知らずの人にほぼ新品の高級車をもらった記者さんです。

 

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※田舎の道は軽トラが一番です。

 

記者さんは「えっ?なんでくれるんだ?タダで??何なんだ?爆弾でも仕掛けてあるのか??」って疑心暗鬼。そりゃそーだ。笑

 

 

その見ず知らずの人の立ち振る舞いも「あれ?わたしスリラー映画借りたんだっけ?」と思うくらいに怪しいですからね。

 

 

「困ってるからあげただけだよ」って、そのまま去っていこうとする見ず知らずの人に、記者さんは食らいついて聞くんですよ。

 

 

「なんでくれるんですか!?!!?」って。

 

 

めちゃくちゃしつこく聞いたら、やっと教えてくれるんですね。「ペイ・フォワード」について。

 

 

これ、なるほどな、と思ったんです。

 

 

 

ちょっとした優しさだったら、してもらった方は「ありがとう」で終わるけど

 

 

とんでもない献身を受けたら「なんでそんなにしてくれるんですか?」って理由を聞いちゃう。

 

 

つまり、そう聞かれるくらいのことをしないと、「ペイ・フォワード」の良いことにはカウントされない、ってことなんですよね。

 

 

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※たまに「いやいや本当に良いよ良いよ」と譲り合って1つ席空いちゃうのとか微笑ましいよね!

 

 

ちょっと良いことしてもらったとき、相手が「じゃ、あなたも同じように3人に良いことしてね」って言ってきたら、「え?なんのスピリチュアル団体??むしろ新手の呪い??」ってなりますよね、確実に。

 

 

そうじゃなく、聞かれたら答える、それでやっと1人。ど、どれだけのことをすれば良いんだ…!!

 

 

 

考えるな、感じるな、勇気出せ

 

「良いこと」のレベルの高さに打ちひしがれそうになりましたが、別に自分の何かを犠牲にしろとは言っていないんですよね。

 

 

「素直になれない」

「恥ずかしい」

「怖い」

「間違ってるかも」

「もったいない」

「めんどくさい」

 

そんな感情を乗り越えて、

 

「目の前の人のために、自分ができる最大限のことをする」

 

それが「ペイ・フォワード」なんじゃないかと思ってます。

 

 

善意の行動に感情は要らないって考えると、ちょっと面白いですよね。

 

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※とか言ってないで、YOUやっちゃいなよ

 

 

 

しかも、映画の中の人物は助ける相手を「好きか嫌いか」「助ける価値があるかどうか」じゃなく、「目の前にいる人のために、できることがあったからした」って感じなのが、また素敵なんですよね〜。

 

 

今度、何か良いことをしようとしたとき、それを止めようとする感情に出逢ったら「ペイ・フォワード」のこと、思い出してがんばれますように〜!

 

 

ではでは、また〜!