じんせいの攻略本(になりうるかもしれない)

やり込み要素いっぱいの「じんせい」というゲーム。その楽しみ方を伝えるブログ。「きっとなにかのやくにたつから…」

【映画】「こんなにあざとく泣かせに来る映画はない」と言いながら泣く【ヴァイオレット・エヴァーガーデン】

どうもー、アリーですっ!


日本のオタクの心を潤す素敵な作品を世に送り出してくれる貴い存在…

京都アニメーション

 


オタク気質なわりに、意外とアニメには疎いわたしですが、

京アニが手がけたアニメは素晴らしい」ということは10年以上前から存じ上げております。

 


アニメシリーズ「涼宮ハルヒ」や「Free!」、映画「聲の形」などなど、有名どころもたくさん手がけていますよね!

 


そして、京アニが別の意味で有名になってしまった、あの放火事件…。

 


そんな大きすぎる苦難を乗り越えて、公開される

「劇場版ヴァイオレット・エヴァーガーデン

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京アニが作った映画なら、素晴らしいに違いない。


見たい。

 

どうせなら、京アニを応援する意味も込めて、映画館に見に行きたい。


ぜったい、見る。(使命感)

 


というわけで、めちゃくちゃギリギリ(最寄りの映画館のラスト上映)に、Dolby Cinemaでばっちり見てきましたので、

 

劇場版を見る前にやっておくべきこと、やってはいけないこと、まとめました!

 

 

 

正しく予習(復習?)と予防策を講じておくことで、劇場版が

「最初の10分で泣ける」
「バスタオル必須」

といわれている理由が、わかります。

 


(というか、映画だけを見ても、「なんのこっちゃ?」という伏線がそこら中にありすぎて、きっと内容が入ってこない)(そんなのもったいなさすぎる)

 

 

つまり、これらの事前準備は「劇場版ヴァイオレット・エヴァーガーデン」を見に行く上 で「かなり重要な"任務"」なのであります!!

 

 

 

 


最後には劇場版のネタバレもあるので、これから見る人はそこは見ないようにして下さいね!!

 

 

 

 

劇場版を見る前の下準備

劇場版を見るとなると、それを最大限に楽しむために

「劇場版を見る前に見ておくべきものがあるのかな?」

という疑問が湧いてきます。

 

ただ、闇雲にネットサーフィンして、ネタバレを見てしまうのが怖すぎる…!!


わたしは、一体、どうしたら…!!?

 

 

そんなとき、インスタのストーリーで

「ひとり映画館でヴァイオレット・エヴァーガーデン見てきた」

とアップしている友人が…!!

 


これは「事前に何をどういう順番で見ておくべきか」ご教授願おう!と声をかけましたら、

めちゃくちゃ丁寧に教えてくれました。(オタクはオタクに優しい)

 

 

要点は以下のとおり

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・まずはNetflixに登録しましょう
・テレビシリーズヴァイオレット・エヴァーガーデン」1〜4話を見ます
ヴァイオレット・エヴァーガーデン スペシャル」を見ます
・テレビシリーズヴァイオレット・エヴァーガーデン」5〜13話を見ます
ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝」を見ます
・さぁ劇場版を見に行きましょう
・その際は、必ずタオルを持参すること
・マスクは涙でぐしょぐしょになります、替えを用意しましょう


以上!

 

 

あとですね、外伝、感動とは別の要因で良いですね。ちょっと百合っぽくて。

 

 

 


同様に注意点として

 

YouTubeに冒頭10分がアップされてるけど、見ずに行くように
・劇場で渡される特典は内容のネタバレ感があるので、もらうときは目線を外して、すぐしまいましょう

ということも指示がありましたwww

 

思っていた以上にトラップ的な要素で「いや〜これ聞いといて良かった」と素直に思いました。笑

 

 

しかし、テレビシリーズを見終わり、ちょっと安心してしまったわたしは、ミスを犯してしまいました。

 

 

ほんの少しの出来心で、軽ーくネットの海を彷徨ってしまったんですね。

 

 


すると、小説版でしか分からない裏設定?的な話が…!

 


いや、知ったからと言って話が面白くなくなるなんてことはまったくありません。


ですが、知ってしまうと「そっちの話も出てくるのかな?どうなのかな?」なんて気になって、劇場版観るときにもちょっと気が散ってしまうかもしれない、という、そんな情報が転がっています。

 

 

なんというか、ネットニュースになってる芸能人がテレビに出てたとき、「あの話題出すのかな??」って気になっちゃって、その人が話してる内容入ってこなくなる、みたいな??(いやなんか違うんだけどもうこれ以上の表現は思いつかない)

 

 

と、いうわけで!やっぱりネットサーフィンにも気をつけましょう!

 

 

 

 

なぜそんなに泣けるのか?


まずはあらすじ。

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主人公のヴァイオレットちゃんは、感情が理解出来ない性格でした。

幼いころから戦争で活躍する「道具」として扱われていたからです。


しかし、ひとり、そんなヴァイオレットちゃんを「人間」として扱おうとしてくれる人がいました。

その人が名付けるまで、ヴァイオレットちゃんには名前もありませんでした。

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「ヴァイオレット」と名付けてくれたギルベルトさん

 

 

でも、とある戦闘中、その人は瀕死の怪我を負ってしまいました。そして最期に、ヴァイオレットちゃんに「愛してる」という言葉をくれたのでした。


ヴァイオレットちゃんには、その言葉がもつ意味も、どうしてその人がその言葉を自分に言ったのかも、わかりませんでした。

 

ヴァイオレットちゃんにとって、その人からの命令を遂行することだけが自分の存在意義でした。


なので、その人がいなくなったあとも、その人の影を追いかけ続けます。

 

そして、その人がくれた「愛してる」とはどいいうことか、"手紙を代筆する"という仕事を通じて理解していくのです…。

 

 

というストーリー!

 


できなかったことが、できるように

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最初の手紙の代筆では、恋文を契約書のように書いて破談させてしまうという、恐ろしい結果を作り出します。

手紙を受け取った人も、依頼者も大激怒ですが、ヴァイオレットちゃんは素知らぬ顔。

 

 

それがいつしか、

「本人の気持ちを本人が書く方が、代筆で美しい言葉を紡ぐよりも心が伝わる」

と判断できるほど変わっていきます。

(アニメ4話「公開恋文」のところです)

 


シリーズ後半になると、

人の死が当たり前の世界で生きていたけれど、「人が死ぬ」「人を殺める」という重みに押し潰されそうになっていき、


「残された人」の気持ちを想って涙まで流すように…

(10話、11話あたりです)

 

 


しかもね、残される人の前では、その未来を予感させないように、同情してることを悟られないように、って


感情を出さないように押し殺してるんですよ。


つい最近まで「感情ってなんでしょうか?」って感じだったのに…

 

ヴァイオレットちゃんが、どんどん道具から人間になっていく姿がグッとくるのです。 

 

 

 

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このときプレゼントしてもらった子犬の人形、最初は床に転ばされてたんですよね。それが、窓辺に自分へ向けて座らせるように。さらには、何日か部屋を空けるときは、外の景色を見れるように座らせたりするようになっていくんですね。
(左:ヴァイオレットちゃん/右:保護者的存在のボッジンズさん)

 

 

見ているこっちは、最初「それくらい分かってあげてーw」とツッコミを入れる側なのに


最後の方になると「あぁ、そんなところにまで気を配れるようになったんですか…見習わさせていただきます…!」


とひれ伏したくなるんです。


ああ子供の成長って早いですね…

 

 


ちなみに、わたしが「ヴァイオレットちゃん」と呼ぶのは、手紙代筆の会社の社長(ホッジンズさん、ヴァイオレットちゃんを娘のように過保護に守っている)が、彼女をそう呼ぶからです。


(ワンピースで、サンジがネフェルタリ王女を「ビビちゃん」と呼ぶからわたしもそう呼ぶようになってしまったのですが、それと同じことが起きましたね!)(これはなんという現象ですか?)

 

 

 


金髪イケメン?「ベネディクト」が地味に推せる

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頼む、背面を見せてくれ

感動とは関係なく、ただの萌えポイントなんですが

・金髪アシメ
・ガキくさそうにみえてお兄ちゃんみある
・背中チラ服
・リボン付きピンヒールブーツ
・という格好で軽やかに町中配達
・なんなら曲芸師くらいのアクションもこなす

という、ベネディクトが、推せます。(カンバーバッチではありません)

 

 

若干「ターミネーター2」のジョン・コナー(エドワード・ファーロング)が成長した感あって、じわじわきます。

 

あと、FF15のプロンプトにも似てます。むしろ、そっちの方が似てるかも知れない。

色んな女子とちょこちょこ絡んで報われないところとか…(がんばれ)

 


前述の小説版の話を見かけてしまったきっかけは、あまりにもベネディクトのことが気になりすぎて検索してしまったからに他なりません。


最初の印象の時点ではあんまりかっこよくないところが良いんですよね。

 

アイドルグループでも、最初は「この人かっこいい〜」という1人に惹かれてそのグループを認識したのに、

そのグループのことを知っていくうちに、だんだん違う人が気になっていって、ついには推し変するって流れ、あるあるですよね。

 

 

 

 

※閲覧要注意※劇場版ネタバレあり

劇場版見たひとに「わかるー!」「たしかにっ…!」と言って共感し合いたいコーナー。

 

劇場版のストーリーを伝えようという意図で書いてないので、そういう用途には向いていません。(ポイント的に語ってるだけです、かたじけない)

 

 


その①

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ヴァイオレットは会社に住んでるので、非番でも電話が鳴ればとります。

そして、出た電話の先には少年の声。

 

「お客様がお望みならいつでもどこでも駆けつけるんだろ?」と若干煽り気味で(でもそれゆえに必死さが伝わってきて)、ヴァイオレットは少年のところに向かいます。

 


そこは病院で、もうすぐ死ぬと分かっているから家族に手紙を書きたい、という少年がいました。

 

そして、特別料金(格安っていうレベルじゃないはず)で3通の手紙を書くという仕事を引き受けました。

 

 

 

この時点では「とかいって、結局死なずに済む=手紙不要になるパターンもあるのでは??」とか思ってたんですが、残念ながら最期のときがやってきてしまいます。

 

しかも、あともう1通の手紙を書き切る前に、です。

 

 

さらに、そのタイミングでは、ヴァイオレットは遠くにいてその場に駆けつけることができず。


ヴァイオレットの仕事仲間が駆けつけて

「ずっと探してた人に会いに行ってる」

と事情を説明したとき

 


「そっか…その人生きてたんだ、良かった」

って、いうんですよ。

 

 

ねぇ、ちょっと待って。


自分が死ぬってときに、他の人に対して、


生きてて良かった


なんて、言えます????????

 

 

「良いなぁ」とは思うと思いますけど!

てか「ずるい」とかも思いそうですけど…!

 

それを、

「良かったね」って!!!!!!!?????

 

 


神に愛されちゃうと、早く死ぬっていうけど、ねぇ、あなた天使なの…??

 

こんな良い子が死んで自分が生きてるんだから、もっとちゃんとかっこよく生きないと…!


と背筋が伸びます。胸には、強くてあったかい炎が灯ります。

 

 

 

その②

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そして、その少年の依頼の最後の1通の手紙を書くために、ヴァイオレットの代わりに駆けつけた女の子(アイリス)が、タイプライターを打ち始めます。

 

しかし、もう少年には文章をきちんと口にできる体力も残っていません。

 


そのときアイリスは

「手紙を書く」という自分の職業を捨てて

「電話でその相手と話せるように」力を尽くします。

 

 


もともとこの時代背景として、手紙から電話への過渡期である、ということが描かれていました。

 

アイリスは電話を、情緒もなく自分たちの仕事を奪う「忌々しいもの」と敵視していました。

 

 

 

それでも伝えたい気持ちを伝えたい相手に届くように尽力し、


自分の「手紙を書く」という仕事を投げ打って、「電話」という手段を使う決断をした彼女。

 

 

 

少年は、なんとか、親友と電話で話し、自分の素直な気持ちを伝えられました。

 

 

 

そのときのアイリスの表情がめっちゃ複雑なんですよ~。

 

「少年がちゃんと気持ちを伝えられて良かった」という清々しい感情と、


手紙では気持ちを伝えることができない歯痒さや無念さ、

 

その力がない自分に対する情けなさ…

 

そういう感情が、ぐちゃっとしてる感じがめっちゃ伝わってくるんですよ。

 

 

 

「手紙の代筆」という仕事の本分は「手紙を書く」という手段にあるんじゃなく

「人の気持ちを伝える手助けをする」ことにある

と理解しているからこそ、できたこと。

 

でも「これは逃げだったんじゃ?」とか、迷いがないわけでもないところが、最高にエモい。

 

 

 

人の役に立ちたいから、技能を磨いていくために努力する。

でも、他の方法でもっと役に立てそうなら、それを捨てる勇気…

 

 

AIやIoTのテクノロジーの発達で、どんどん手段が変わっていく現代社会に生きているわたしたちにと通ずるものがありますよね。

 

 


その③

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さて、劇場版で、生存確認できたギルベルトさん。(髪型のせいか、若返って見えます)

 

ですが、ずっと気になってたことがあります。

 


ギルベルトさんとヴァイオレットちゃんの間にある「愛」は

家族愛なの?
異性愛なの?

ってところです。

 

いえ、離れ離れになる前のギルベルトさんからヴァイオレットちゃんへの「愛してる」は、完全に家族愛だと思うんですが

 

ギルベルトさんが生きてて、再会しようと躍起になるヴァイオレットちゃん見てると

「それ、愛っていうか恋ですよね???」

って感じでね。

 

 


ていうか、生きてるってなったとき、相当前から匂わせされてたからそんなに驚きはなかったんですが

 

「ギルベルトさんという唯一無二の大切な人を失ったからこそ、それを乗り越えて成長」…っていうのが大筋というわけじゃなかったんですね?

 

という驚きがありました。

 

 

なので、「会えちゃったら、なんか、面白くなくないですか??」っていう斜に構えた感じで一瞬思っちゃったんですけど。

 

 

 

でもね、やっと会えた2人見たら、


なんか、やっとヴァイオレットちゃんが「ほんとに普通の女の子」になれた感じがして。


「いやぁ、良かったねぇ~」と仲人のおばちゃんみたいな気持ちになりました。

 

 


で、冒頭のギルベルトさんの「愛」の疑問なんですが、


ヴァイオレットちゃんの最後の手紙が肝だと思うんですよね。

 


あの手紙に、ヴァイオレットちゃんの人間としての成長と、ストレートな想いと、それでも身を引くという大人の女性的なの駆け引き(もちろん無意識で)が詰まってたからこそ、


ちょっと愛の種類が「家族愛」だけじゃなくなった感じがあるんですよね。

 


ギルベルトさんが一方的に守らなければいけなかったヴァイオレットちゃんから、


支え合って生きれるヴァイオレットちゃんになってる感じというか。


(まぁ戦場ではギルベルトさんは物理的に守られてましたがw、精神的な話ね?)

 


で、その後の2人に子供がいたかどうかとかには触れられてないから、結局は


「2人だけの絶妙なバランスの愛」


がそこにあるような感じなんですよね。

 

 

いやでも、そうか。

 

「友達」
「恋人」
「親子」
「夫婦」

とか、関係性に名前をつけたがってしまうところ、ありました。


名前がつくと、安心するから、ですかね。

 

 

でも、名前がついてなくても、そこに信頼とか愛はきっとあるはずなのに、なんだかおかしな話だなーと気づかされた気がします。

 

 


泣かせにくるから素直に泣きましょう

まだ見てない人も、もう見て共感してくれた人も、そうでないのにここまで読んでくれた人も、

どうもありがとう!

 

ほんと、泣かせようとする細工がたくさんで、

「あざとすぎて泣けませんわ!w」

と思ってるのに、なぜか泣いちゃう…


という不思議が味わえるヴァイオレット・エヴァーガーデンといつ作品の素晴らしさと、京アニの凄さ。

 

これからも応援していきましょう〜!!

 

では、またっ!