じんせいの攻略本(になりうるかもしれない)

やり込み要素いっぱいの「じんせい」というゲーム。その楽しみ方を伝えるブログ。「きっとなにかのやくにたつから…」

【PS→PS3他】不朽の名作「サガ フロンティア」をプレイして、苦行を愛して多様性を受け入れられる人間になろう【RPG】

ども、アリーです!

 

 

前回ロマサガ2について語っていたら、わたしが人生でハマったゲームTOP10には入るであろう「サガ フロンティア」の魅力について語らずにはいられなくなりました。

 

 

発売された1997年当時、中学1年生だったわたしは、発売してすぐのサガフロにハマり、夏休みのすべてをささげてプレイしました(部活もサボりました)。

 

実は、7人いる主人公のうち、わたしが自力でクリアしたのは、アセルス、ブルー、エミリアの3人のみ。残りの4人(レッド、リュート、クーン、T260G)は弟の担当だったので、わたしは今でいうゲーム実況を見るような気分でそのプレイを見ているだけだったのですが…。それでも衝撃的だったネタとかもあるので、ちょっと挟んでいこうと思います。

 

 

しかし、何よりも一番語りたいのはアセルス編です。

 

 

25周年記念に電撃オンラインで開催された「サガシリーズのキャラクター人気投票」でも、アセルスが1位だったんですよ!!

 

みんなが好きになっちゃうの、わかる、わかるよ~!(でも、どこかで「あのアセルスはわたしだけのアセルス!」と思ってしまう、そんな魅力が彼女にはあります)

 

 

 

すごくどうでもいいことなんですが、ちょっと振り返るために検索してたら、正式名称が「サガ・フロンティア」じゃなく「サガ フロンティア」だと知って衝撃を受けています。「ロマンシング・サガ」なのに…??

 

 

 

 

キャラクター

まずは、キャラクターを見ていきましょう!わたくしの推しポイント?も添えさせていただきます。

 

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レッド(下段・真ん中)

多分、一番メインの主人公…ですよね??ヒーロー「アルカイザー」に変身できるようになるってことは知ってます。あと、白鳥の乗り物カッコイイですよね。え、そんな薄い情報しかないのかって??

 

ひねくれものなので、「THE 主人公」なキャラクターをスルーしてしまいがちです。ゲームをちまちま根暗に進めるような人種ってそういう人多いと思ってるんですけども、どうでしょうか。

 

 

 

ブルー(上段・右から2人目)

魔法の国に生まれてしまった双子、ブルーとルージュ(レッドじゃないんだよね、紛らわしいよね)。

その国には「双子は殺し合って、残った一人が最強の魔導士になれる」というルールがありました。

 

というわけで、来たる片割れとの決戦の日に向けて、いろいろな術を習得するための旅に出る…というお話。

 

 

プレイ&クリア済みの人は「クリアした際の達成感とは…?」と哲学的になれるエンディングの衝撃を忘れていないことでしょう。

 

 

 

アセルス(下段・右)

ショートカットで少しボーイッシュな感じのする女の子。

普通の少女だったのに、ある日突然「妖魔の君・オルロワージュ」の馬車に轢かれ、瀕死のところをオルロワージュの気まぐれ?で血を分け与えられて助かります。

 

人間の血(赤)と妖魔の血(青)が混ざって、この世に一人だけの紫の血が流れる「半妖」になってしまったアセルス。当然のようにオルロワージュの寵姫の一人として、武道も振る舞いも教育されることになります。

 

半妖になったことで、周りから蔑まれたり、怖がられたり。アセルスが「自分は何者なのか」と苦悩しながら手探りで進むストーリーと、プレイヤーとしての自分の行動がエンディング分岐に反映されるシステムが素晴らしいです。

 

 

 

エミリア(上段・右)

元・モデルの金髪美女、エミリア。なぜ元かって?

この物語、恋人を殺されるという衝撃の事件から始まります。そして、その犯人に仕立て上げられてしまったエミリアは、冤罪によって刑務所に入れられてしまうんですね。

 

というわけで、開始早々から結構ガチなダンジョンを攻略しつつ脱獄しないといけない展開です!脱獄後は秘密結社?に所属して、事件の謎…恋人の死の真相を追っていきます。

 

ちなみに、エミリアは元モデルのプロポーションを存分に発揮しつつ、各ミッションごとにコスプレしてくれます。わたしは特にバニーガールがお気に入りです。

 

 

 

リュート(上段・左から2人目)

吟遊詩人的見た目ですが、どちらかというとそのへんの気のいい普通のお兄ちゃんなリュート

 

普通のお兄ちゃんなので、初期のステータスも全体的に低めなんですが、その優しさとおおらかさからか、どのルートでもかなり初期に仲間になってくれる有難い存在です。

 

そんな彼、実は7人の主人公の中で唯一、「自分をメインパーティーに入れなくていい」という、自由さがありました。

 

ストーリー的にもかなり自由度が高く、開始数分でラストダンジョンに入れるというぶっ飛びキャラです。

 

正直、最初は軽~いノリで旅に出る感じなんですが、そういえばリュートお父さんいないんだな~とか思ってるうちに、意外にシリアスな展開が待っています。

 

 

 

クーン(上段・左)

人間じゃなく、モンスターが主人公になるという新しいパターン!

 

イラストでは紫っぽい毛色で人獣っぽい見た目なんですが、ドットでは緑の小動物にしか見えない。いったい本当のあなたは…?と地味にずっと気になってる。

性格は、純真無垢でとっても可愛いTHE良い子です。

 

 

クーンは破滅へのカウントダウンが始まっている故郷「マーグメル」を救うために、7つの指輪を集める旅に出ます。指輪に詳しい「メイレン」という美女も仲間になってくれて、順風満帆!

 

なのですが。

 

そこから、人の善意を信じて疑わないクーンに襲い掛かる、人間の汚い部分…というけっこう重ためな内容になっています。最初のファンタジー感からの落差よ…

 

 

 

T260G(下段・左)

スクラップとして少年に拾われたポンコツロボットが、自分の本来の使命を思い出していく、というストーリー。

 

自分を直して?、名前を付けてくれた少年に対しても、ちょっと不遜な態度で返答するひねくれ者っぽいT260Gがなんだかカワイイ。

 

ドラえもん のび太の海底鬼岩城」のバギーほどおちゃらけてなくて、「サイバーフォーミュラ」の車のAIほどクールでもない。共通しているのは、愛嬌があるところ!

 

けど、正直、一番内容知らないかもしれない…(一応ラストが気になったからネタバレは見た)(ゲーマーとして邪道すぎる対応)

 

 

 

 

戦闘

サガフロももちろんサガシリーズですから、誰にどんな武器を持たせようと、どの術を覚えさせようと、基本的には自由です。

しかし、モンスターやロボは術が使えなかったり、ちょっとした制限があります。それすらも個々の種族の魅力に感じる…サガフロってすごい。

 

 

カッコイイ剣で戦いたい

アセルス編って、強くてカッコイイ剣の宝庫です。

 

まずはアセルスと言えば!そう「幻魔」です。

 

ほとんどのルートで最初に手に入るのは、最弱の剣「ボーイ―ナイフ(攻撃力6か8だったはず)」。もちろんアセルスもそれを渡されて武道の訓練を受けさせられます。

 

ですが、妖魔の街の鍛冶屋「ゴサルス(ずっとゴンザレスで覚えてた)」の店にいくと、LP(ライフポイント=戦闘不能から回復できる回数。0になると死亡してしまうロマサガ2と違い、サガフロでは戦闘が終わると最大値まで回復する)と引き換えに、「幻魔(攻撃力70)」という破格の強さの武器を手に入れることができます。

アセルスの初期LPの最大値は8ですが、そのうちのLP3で幻魔が手に入ります。これ、買わない選択はないですよね??わたしは買いました。

 

そして装備して震えました。刀身が赤い…!カッコ良すぎるんだが!?!?

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こんな序盤でこんなに強い武器を手に入れてしまって良いんだろうか…!?となんか罪悪感にすらかられますが大丈夫です。今後、少ない人数で強敵と戦う展開が待っていますからね、むしろこれ買わずに来てたらやばかったな、とわたしは思いましたよ。

(しかし、技を覚えたいときに幻魔を使ってしまうと、雑魚敵をすぐ倒してしまうので、そういうときはボーイ―ナイフとか使っておきましょう)

 

 

お次は、↑の画像で戦っている相手「金獅子姫」からもらえる「金獅子の剣(攻撃力75)」

 

この戦闘がかなり終盤なのですが、最終決戦を目前にして最強の剣が手に入るというわけですね。

 

 

 

そして、妖魔の城「針の城」の宝物庫的な部屋に無造作に置かれている月下美人(攻撃力69)」

 

こちら、最強の刀なのですが、序盤に「やったー!」と宝物庫を漁って(最強の銃「ブリューナク」もある)、その場を離れようとすると「か、身体が重い…」といって、拾ったアイテムを全部その場に置いて行ってしまうアセルス。ですよね。。(オルロワージュとの最終決戦のために戻ってきたときには、平気な顔して持ち去れます。成長を肌で感じられる仕様)

 

 

 

あと、刀身に色がついている剣といえばもうひとつありますよね!「草薙の剣(攻撃力66)」です。

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わたしはリュートに持たせる派でしたが、この画像ではレッドが装備してますね。 

この草薙の剣はもちろん、幻魔も月下美人も、アセルス編以外の物語でも中盤以降で手に入るのですが、やっぱり

・序盤から「幻魔」が手に入る

・最強の剣「金獅子の剣」が手に入る

・最強の刀「月下美人」の存在を序盤から知る(最終的に必ず手に入る)

 

という点で、アセルス編の剣推しっぷりに完敗しています。

 

 

剣技には、通常の剣技以外に、「二刀流技」「刀技」があるので、同じ剣使いでもキャラによって二刀流にするキャラと、刀を持たせるキャラ…なんて設定するのが楽しかったです。

 

 

 

 

お好みの術を選ぼう!

 

サガフロの要素の中でも「術」の考え方がすごく好きでした。

 

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これは空術ですが、わたしは時術派でした。

 

 

術には系統があり、

・魔術⇔妖術

・陽術⇔陰術

・秘術⇔印術

・空術⇔時術

とそれぞれ相反する系統があります。

 

 

そして、その国や種族に生まれなければ手に入れられない資質(魔術や妖術)もありますし、修行?によってそれぞれの系統の「資質」を得られるものもあります。

 

術とその資質には、

 

・資質がなくても術を買って(覚えて)使うことはできる

・資質がある術は新しく閃くことができる

・相反する術を覚えていると術が買えない(覚えられない)

・相反する術を覚えていると資質が得られない

・相反する資質を持っていると資質が得られない

・術は忘れられるけど、資質は捨てられない

 

という特徴があります。

 

 

陽術の資質があると、陽術の1番安い術を買って使っていたら、新しく覚えていってくれて、更には売ってないような上級魔法まで閃いてくれます。けれど、陰術の術は永遠に使えなくなる、ということですね!

 

 

資質を得る場合、そのときのパーティーメンバー全員(機械とモンスターは除く)が資質を得る仕様になってます。なので、相反する系統の資質を得たいキャラには、資質を得る前に相反する系統の術を買っておくと良いですね!

 

まぁ当時のわたしはそのやり方に気づかず、1人目の術士が仲間に入った時点で急いで陽術の資質を取りに行き、そのあとで2人目の術士を仲間にして、そいつだけ陰術の資質を取りに行かせるという手法を取ってました。相反する技覚えておけば良かったんだね。。。簡単だね。。。

 

 

 

予期せぬ戦闘の恐ろしさ

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この乗り物に乗ってしまったら最後。どこに向かうつもりだったとしても、行き先はタンザ―に変更。直行便です。

 

秘術と印術は、資質を得る方法がかなり手間がかかります。秘術はカード、印術はルーンを、それぞれ4つ集めないといけません。しかも、どちらかを集めてしまうと、もう片方はあきらめなければいけない仕様(4つ集めたらだったかな?)でした。

 

 

わたしは秘術派(塔のカードが好きだった)だったんですが、印術を集めたくない1番の理由は「タンザ―」です。

 

カードもルーンも、1つ集めるためにはなんらかのダンジョンをクリアする必要があります。ミッションをクリアして、何かのルーンを手に入れた状態で情報を収集していると、また別のルーンの情報が耳に入ってきます。そんなときに、リージョンを移動するためにシップに乗ると、勝手にタンザ―というダンジョンに飛ばされることがあるんですね。

 

「いまからコレをしたいな~!」と思って移動しようとしていたら、ダンジョンに放り込まれるんですよ…!めっちゃ驚きませんか?

 

この、自分のリズムを崩される嫌悪感と、仲間や装備やアイテムがそろっていない場合の恐怖心。タンザ―、ひいてはルーンが嫌いになりました。(同士求む)

 

 

 

同じようなことがアセルス編でもありました。というか、アセルス編のボスはほぼほぼ奇襲。画面遷移した途端、ボスに襲われる恐怖。なかなかのものです。

 

何度かプレイするうちに「襲われやすいマップ(画面)」が分かってくるんですが、別の用があってそこに行きたいのに、ボスに襲われるかも知れないという緊張感を常にもって行動しないといけかなかったのは、大変でした。画面遷移するとき「どうだ!?来るか!?」というドキドキ。ホラー映画かな?

 

 

 

 

 

機械とモンスターの扱いが難しすぎる

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さっきもさらっと書いたんですが、モンスター系は、普通の技や術が使えなかったり、FFでいう「てきのわざ」のような要素があったり、装備のつけ方も特殊(防具にアクセサリーしかつけられない)だったりで、扱いが難しかったです。

 

てかね、ビジュアルが好きでも、敵を吸収して成長?させるから、戦闘中すっごい姿になっちゃうの。推しがさ、いきなり好みじゃないイメチェンしたら戸惑うじゃない?そう感じ。(どんな姿でも推せるのがほんとのファンだと思います、弱くてすみません)

 

 

 機械も、装備が銃器系などに特化していて、普通なら鎧は1人1つしかつけられないけど、ガツガツいろんなスクラップ的なものを付けて能力が上がったりするんですよね。その「どれを付けたらどの能力が上がるのか」っていうルールがよく分からなくてお手上げでした。

 

 

昔のわたしは、妖魔でさえパーティーに入れてませんでした。妖魔限定の外せない固定装備「妖魔の鎧」「妖魔の小手」「妖魔の具足」が邪魔で邪魔で…!わたし色に染まらないものが許せなかった…若気の至りです。(BGMはB'zの「Love Phantom」♪少しのズレも許せないせこい人間になってたよ)

 

 

1つのゲームで複数のシステムを取り入れてるところがサガフロの魅力ですが、当時のわたしは機械とモンスターを扱い切れませんでした。反省あるのみ。

 

 

いま一度プレイすることになったなら、ヒューマン、妖魔、機械、モンスターの混合パーティーを組んで挑みたいと思います。目指せ、ダイバーシティな世界!!

 

 

 

 

 美しい連携!?

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 クーン編の指輪集めのミッション…一筋縄ではいきません。

 

それがどこぞの王様(指輪の君「ヴァジュイール」さんです)から課せられる「美しい連携を見せろ」というお題。

(※連携:サガフロの戦闘システムのひとつで、キャラの行動を決定した後、確率で発生する。連携すると威力がアップする。2, 3人の少人数の連携は起こりやすい)

(要は、ヴァジュイールとの戦闘中に連携を発生させればOK)

 

例えば3人連携だと「芸術点 3」をもらえて、合計で芸術点が10になればOK!

 

 

しかし、これをプレイしていた当時、クーン担当の弟はなぜか「5人連携をさせなければいけない!」と思い込んでいて、横で見ていたわたしもへ~そういうルールなんだ~と流していました。

 

ただ、この5人連携。よくよく考えてみると、クリアまでプレイしたとしても、指で数えるくらいしか見ることがないんですよね。。それをこの1回の戦闘中に繰り出さないといけないという縛りはかなりキツい。

 

 

弟は、何回も5人連携にチャレンジしていましたが、ふと思いついたようにリセット。

 

実は、過去に連携した組み合わせのうち、3つを選択して「その連携が発生しやすくなる」ようにできる機能があるんですよね。本来なら、5人連携じゃなくても「強い技だけの連携」をセットしておくのがセオリーなのですが、このミッションをクリアするためには「弱い技でいいから5人連携」が欲しい(※本当は5人連携じゃなくていい)。

 

というわけで、「5人連携が発生しやすい」状態を作ってから再戦!

 

 

狙い通りセットしてあった「5人連携」が発生した瞬間!やったー!!!と感激…したのもつかの間、ヴァジュイールが「それは見たことある。新しい組み合わせを見せてくれ!」と一蹴。

 

え、厳しすぎない…????

 

と思いましたが、ヴァジュイールの「美しい」=「新しい」なんでしょうね。というか、たぶん最初に説明あったはずですよね。

 

 

そこから何度かチャレンジしているうちになぜかクリアできて、弟は「???」となっていました。(もちろん芸術点が10溜まったからです)

 

 

「ハイドビハインド」という技が連携しやすいという情報は、今回ここに差し込む画像を探しているときに知りました。当時それを知っていたら、わたしは弟にすぐ教えてあげていたでしょう…。

 

 

というか、それ以前に「ルールはしっかり確認しましょう」と教えてあげたいですね。わたしもちゃんと確認しようって、心に決めました。

縛りプレイ、したくてするのは自主的でとても素敵な苦行ですが、基本のルールや目的を勘違いしていては、誰も幸せになせません。

 

 

 

 

 

ストーリー

 

同じ世界が舞台なのに、プレイするキャラによって「世界の見え方が変わる」のがよく分かります。現実でいう社会、世間は、「自分自身」の視点からしか見れないけれど、複数の立ち位置で経験できるのはゲームの世界ならではの楽しみ方ですよね。

 

あるキャラではそっけなくされるけど、別のキャラでは深く関われる。そんなサブキャラとの距離感の違いとかも楽しいです。

 

 

ブルーはなぜ感情を表さないのか

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アセルスの次に好きだったのがブルーのお話でした。

 

FFとかだと、魔法キャラの「たたかう」って弱すぎて使えないコマンドじゃないですか。魔法キャラを活かそうと思うと、MPを使って魔法を放つしかないですよね。

若いころのわたしは、HPやMPが減った状態でいることに対しての恐怖が強く、しかしそれ以上にアイテムを使うのがイヤという、もったいない病をこじらせた重症患者でした。そのため、宿屋など回復ポイントが近くにある状態で周回して、「たたかう」だけで勝ち進めるようになるまで育成する、という手法を取っていたんですね。もちろん魔法キャラなんてほぼ使わずです。(それただの脳筋プレイ)

 

しかし!サガフロは物理攻撃(技)も魔法攻撃(術)もWP/JP(FFでいうMP)を使って攻撃するという平等な世界です。さらには、技だけもしくは術だけで構成すると、「王冠」がついて、消費WP/JPが1つ減るという有難い仕様!これはもう各キャラごとに技か術に特化するしかない!

 

というわけで、思う存分魔法キャラをパーティーに入れることができました!わたしのゲーム人生において、このブルー編で「魔法キャラ」の素晴らしさを知ったといっても過言ではない。

 

 

 

そして、サガフロの戦闘システム的に、基本的にヒューマンか妖魔なら、だれでも育成次第で術を使いこなせるようになるんですが、その中でも、最終的に相反する術も使いこなすことになるブルーは圧倒的!!

 

 

いや、ブルー、、、と呼ぶのは語弊があるかも知れませんね。(ネタバレしていくスタイルです。知りたくない人は気をつけて)

 

 

 

オープニングで「ルージュを殺せ!」と国に命令されたままに、淡々と様々な術の資質を集めていくブルー。ほんっとに、淡々と進めていくことになります。

 

必要最低限の会話しかなくて、「クールなんですね・・・」と思っていました。ドラクエの主人公くらいしゃべらないもんね。

 

そして、術の資質を集めた後、実際にずっと目標にしていたルージュと対決することになるわけですが。

 

 

 

ここで、勝っても負けても、スタッフロールが流れ、そのまま物語は続きます。斬新!

 

 

そして

「そうだ!ぼくたち双子は、もともと一人だったんだ!」

といきなり悟ったブルージュ(ドラゴンボールフュージョン的な感じで)。

 

この言葉を聞いたときには「母親の胎内で?受精卵のときの話??」くらい流してたんですが、ブルージュが真相を知るために、故郷のマジックキングダムに戻ると、そういうわけじゃないということが分かります。

 

 

この真実が分かったあたり、最後の最後でやっと感情的に振舞ってくれて、「あぁ、ほんとのブルー(ルージュ)って、こんなに人間味あったんだな~!」と安心したわけです。

 

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左下のルージュ、どう見ても顔が土色のゾンビにしか見えないのは私だけですか?

 

 

 

 

エミリアは報われるのか

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エミリア編はオープニングから恋人が殺されただけでなく、その犯人に仕立てあげられるという超展開。


この情報だけだと、「実は本当にエミリアが殺したんやけど、精神疾患で覚えてないってパターンもあるんじゃないの???」というスリラー映画的な視点も織り交ぜて見てしまうかも知れませんね。(そういうデンマーク映画を結構最近見た)


しかし、サガフロの世界は優しい(優しくない展開のエンディングはあるものの、オープニング時点で主人公の元々の性格に決定的な難があることはない)からご心配なく!


オープニングの事件現場で、しっかり真犯人と思しき「ジョーカー」の仮面をかぶった男を目撃しています。

 

 

冤罪で投獄され、脱獄したエミリアには、もう警察を頼るという選択肢はありません。


一緒に脱獄した仲間が所属する秘密結社?裏組織?「グラディウス」の一員となり、真相を追っていきます。

 


エミリアのエンディングにも分岐があり、ラストのジョーカーとの対決の結果が変わってきます。


分岐はもっと手前で決まっているんですけどもね。(条件などは攻略サイトなどをどうぞ)

 

あ、ネタバレしますよ。心の準備は良いですか??

 

 

 

 

面白いのは、分岐することで、「ジョーカーの正体そのもの」が変わるということ。


恋人のレンがジョーカーだったのか?
恋人のレンの体が、ジョーカーの仮面に操られていたのか?


過去のジョーカーの行動は変わりませんが、その理由がまったく変わってきます。

 

 

つまり、オープニング時点決まってるはずの

「レンがエミリアの思っていた通りの人間なのかどうか」

というレンの人間性の部分が、分岐するときまであやふやなんですよね。

 

 

量子力学の「観測するまで存在していない」「観測するから存在する」理論みたいでワクワクしませんか??

 

 

現実世界でも、人の思考って、その人意外からは想像するしかなくて、「信じたらそれが真実」になるってことなんですよね。それってすごく不思議なことだと思うんです。


映画「シャッターアイランド」とか、映画「三度目の殺人」とかに通じる「自分の認識の曖昧さ」を抉られる素晴らしい物語だと思います。

 

 

 

 

 

アセルスのストーリーがなぜこんなにも愛されるのか

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まず、妖魔って存在がカッコイイですよね。

トム・クルーズブラッド・ピットが共演した「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」や、ミュージカルの「オペラ座の怪人」など、ちょっとホラーで美しいものって、昔から人気がある素材だと思います。

 

そこに、人間と妖魔の間の存在=半妖になってしまった葛藤が映えます。

思春期真っただ中なわたしは、半妖になったアセルスに対して「完全にオンリーワンな存在やん。カッコイイやん」と普通に憧れてしまいましたが、「自分は○○」と言い切れなくなる=アイデンティティが壊れるのって怖いことですよね。

 

今まで生きてきた信じてきた地盤が崩れ落ちるような。味方だった人が敵になるような。

 

なんか最近似てる感覚のものあったよな…と思ったら、東京喰種の金木くんとかまさにそんなかんじですよね。金木くんも、人間側につくか、喰種として生きるかという壮絶な悩みを抱えていたところも似ています。

 

 

アセルスのエンディングは

「妖魔エンド」

「人間エンド」

の他に

「半妖エンド」

という3つの分岐があるのですが、わたしは普通にしてると半妖エンドにしかなりませんでした。内容としても、半妖エンドが一番好きです。

 

 

物語の要所要所で入るモノローグの語り手がジーナ」という、アセルスにちょっと憧れ(恋心?)を持ってる人間の女の子なんですが…

このジーナとアセルスの間には、埋められない心の距離みたいなものが、どのエンディングでも(形は違うけれども)あって。

 

「なんで二人はこんなによそよそしいんだろう?」と当時から気になっていたんですが、今は、「ジーナがアセルスの信者みたいになってしまっていて、対等な関係じゃなかったから」なんじゃないかと考えています。

現実世界でも、相手に対して「理想像」を描いてしまう(こういう人というレッテルを貼ってしまう)ことってあると思うんですよね。それが行き過ぎてしまうと、そこから外れるような本音を言えなくなったりして、深い関係が築けなくなるということにもなりかねないな、とジーナから学ばせてもらった気がします。

 

でもこの叶わない恋心を抱えているジーナの切なさも、この物語のエッセンスのひとつになっていて!また良いんですよね…!

 

 

 

 

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元は人間、現妖魔の白薔薇姫様。優しさは全99人いるオルロワージュの寵姫(愛人)の中で1番だそうです!

そして何よりも、立ち振る舞いの教育係として出逢った白薔薇姫」との関係性がとにかくエモい。当時はエモいなんて言葉なかったから「わかりやすくキュンとかじゃない…この気持ちをなんて言ったらいいかわからないけど…!なんかすごく素敵!」って思ってました。

 

わたし、セーラームーンのウラヌスとネプチューン(はるかさんとみちるさん)の関係もすごく好きなので(というかはるかさんまじでカッコ良すぎる)、それに似たものを感じているかも知れません。アセルスと白薔薇は、そこまでお耽美な感じの関係ではなくて、その関係性の曖昧さがまたエモい。

 

アセルスは白薔薇姫を頼れるお姉さんのように感じつつも、オルロワージュから守ろうとしたり。白薔薇姫はアセルスに流れるオルロワージュの血による魅力に惹かれる習性のような部分と、アセルスの人間性に憧れを感じる心があったり。二人とも、お互いに対して複雑な感情を持っていることが、決して多くない会話から感じ取れます。

 

 

エミリアのストーリーだと、自分が操作する前から恋人がいて、しかも殺されちゃって、という展開だったのでちょっと置いてけぼり感があったんですよね。けれど、アセルスの場合はアセルス自身が浦島太郎状態で物語が始まる=プレイヤーとアセルスが近い目線でストーリーが紡がれていきます。それによって感情移入がしやすくなっているというのも、大きなポイントだったと思います。

 

 

 

 

何のためにゲームをクリアするのか?

基本的に、ゲーマーって、「達成感中毒者」なんだと思ってます。

 

難しかったりめんどくさかったりするゲームであればあるほど、クリアしたときに、頑張った自分を認めることができて、自己肯定感が上がり、他のことも頑張れるという良い側面があると思うんですよね。

(悪い側面は、目の前の作業をこなして満足感を得ることだけに没頭してしまい、自分の世界にこもりがちになるところ…かな?)

 

 

そして、これだけ頑張った先に何があるのか、キャラクターたちはどうなっていくのかを知りたい、という単純な「好奇心」があります。

 

しかし、このサガフロ。全体的になんですが、「エンディングで多くを語らない」んですよね。


わたしのゲーム人生史上、最も何も語られなかったエンディングは、言わずもがな、ブルー編です。

 

アセルスはかなり丁寧に描かれている方です。だからこそ分かりやすくてファンが多いのかも知れませんね。

 

 

基本的には、エミリアリュートみたいに、ぱっと見ただけでは「え?それで終わり??」「それってどういうこと??」「わたしの解釈で合ってる??」という考察をしなくてはいけない演出が多いです。

 


「察する」が苦手なアスペルガーに優しくないですよね。(わたしはアスペルガーの友達に「わたしよりアスペルガーぽいとこあるよね」と言われたことがあるので、自分の解釈に自信がなくていろんな人の考察サイト見て噛み砕いていくタイプです)

 

 

「察する」の練習は難しいですが、「色んな人の意見を知る」ということは誰でもできます。


基本的に「これはこうでしょ!異論は認めない」と決め付けてしまうと自分の成長を止めたも同然です。いつでも他山の石的な気持ちでいたいものです。またひとつ学ばせてもらいました。ありがとう、サガ フロンティア

 

 

 

 

リアル「サガ フロンティア」しませんか

 

7人の主人公になって、別々の視点から同じ世界を歩いているうちに、世界の見え方がどんどん変わっていって「何を信じればいいのか」「どうするのが正解なのか」迷うことになります。(武器や技は「これが良い」というのが分かってくるんですけどね)

 

しかし、それでもストーリーは進んでいきます。プレイヤーも主人公も、迷いながらも行動して進むしかないんですよね。だってクリアしたいじゃない。先が気になるじゃない。

 

そうやってなんとかクリアしていって、やっとエンディングにたどり着いても、「あなたの選択は正解でしたよ!」というスッキリした答えはくれないドS。

 

 

それがサガ・フロンティア。

 

 

これって結構すごいことだと思っていて。

 

クリアしてもなんだかモヤモヤが残るんだけど、そのモヤモヤを味わえるのは良作ゆえ、というか。

 

 

実際の人生で考えてみても「これが正解です」なんてルートはなくて、自分が歩んできた道を振り返ったときに、自分で「いろいろあったけど、結果この道で良かった…と思う」みたいな曖昧さって絶対残るとおもうんですよ。

 

この曖昧さがあるからこそ、自分と違うものも「それもアリなのかも」って許容できる幅になるというか。(違うかもしれないけど、「無知の知」ってこういうこと?)

 

 

自分の運命(サガ)を開拓(フロンティア)できるのは、自分だ!と、そんな当たり前のことに気づかせてくれるわけですね。

 

あと、好きなキャラとかプレイスタイルで、自分の性(さが)も知れちゃいますよね。(上手いこといったつもり)(すでに何万回も言われてるってわかってる)

 

 

 

 

というわけで、「あーなんかひっさしぶりにやりたくなってきた!」「そんなに興味なかったけど気になってきた」というあなたに朗報です。ゲームアーカイブスで配信されてますからね!

 

ただ、PS4ではできなくて、PS3かPS Vita、もしくはPSPに対応してるようなので、お気をつけて~

 

 

ゲームでもリアルでも、どんどんフロンティアしていきましょう!

 

 

 

ではでは、また~!